モーラスの服薬指導

モーラス
今回はモーラスパップやテープなどのモーラス貼付剤の服薬指導をまとめました。モーラスは貼付剤のなかでは他の成分の貼付剤に比べて妊娠後期禁忌や光線過敏症の説明をする必要がある点が他のNSAIDsの外用剤と異なっています。

このうち光線過敏症の説明に関しては製剤のパッケージにも記載されている「患部に紫外線を当てないこと」と「剥がしたあとも少なくとも4週間は同様の注意が必要なこと」は伝えている薬剤師が多いかと思います。

私はこれらに加えて使用から少なくとも4週間以内にレジャー等で過度の紫外線を浴びる予定がないかを確認することをお勧めしています。

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モーラスの概要

モーラスはテープ(20mg・L40mg)、パップ(30mg・60mg)、パップXR120mgの3種の製剤があります。テープ及びパップXRと比べてパップでは効能や用法が異なっています。
服薬指導難度

効能の比較

モーラステープとモーラスパップXRには腰痛症や関節リウマチにおける鎮痛の効能がありますが、モーラスパップにはこれらの効能はありません。

用法の比較

モーラステープとモーラスパップXRは1日1回ですが、モーラスパップは1日2回となります。

名前の由来

「XR」は、1日1回で薬物が持続放出することから、Extended Release を由来としています。

モーラスの服薬指導で確認すること

①副作用歴の確認【禁忌】

スルガム(チアプロフェン酸)、トパルジック(スプロフェン)、リピディル(フェノフィブラート)に対して過敏症を持つ場合は禁忌となるため副作用歴を確認します。

実際の対応としては個々の薬剤名を伝えて確認するよりも、副作用歴を再度聴取するのが現実的かと思います。

②日焼け止めの副作用歴の有無【禁忌】

オキシベンゾン及びオクトクリレンを含有する製品(サンスクリーン、香水等)に対して過敏症の既往歴のある患者が禁忌となります。

そのため、日焼け止めなどで合わなかったことがないかを確認します。日焼け止めで合わなかったことがあると聴取した際は日焼け止めの成分でオキシベンゾン及びオクトクリレンの製剤かを確認しますが、日焼け止めの商品名をはっきり記憶している例は少ないかと思います。

モーラス貼付剤は比較的代替が容易なため、商品名が曖昧でも日焼け止めなどで副作用の既往があれば疑義紹介で変更を提案するのが無難かと思います。

③妊娠の有無【禁忌】

妊娠後期が禁忌となります。これは内服NSAIDs同様に胎児動脈管収縮が起きることがあるために設定されています。

該当する場合は疑義照会でロキソニンテープなどの他のNSAIDs貼付剤に変更を提案します。なお、NSAIDs貼付剤ではモーラスなどのケトプロフェン製剤の他にも最近発売となったロコアテープが妊娠後期禁忌となります。

また、禁忌ではありませんが、妊娠中期でも羊水過少症が起きたとの報告があるので個人的には妊娠しているようであれば妊娠の週数に関わらず、他のNSAIDs貼付剤に変更した方がよいかと思います。

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④喘息の有無【アスピリン喘息禁忌】

アスピリン喘息の場合は禁忌となるので、喘息がある場合にはアスピリン喘息でないかを確認する必要があります。

なお、アスピリン喘息を否定する場合は、必ず「喘息発症後」のロキソニンやボルタレンなどの「アスピリン喘息誘発性の強い解熱鎮痛薬」の服用歴と副作用の有無を聴取します。

カロナールやCOX2選択性の薬剤、PL顆粒などは誘発性が弱いため、副作用なしに服用できてもアスピリン喘息を否定できないため注意が必要です。

具体的な対応については下記の記事を参照下さい。

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モーラスの服薬指導で説明すること

① 接触性皮膚炎の説明【重要な基本的注意】

「紫外線曝露の有無にかかわらず、接触皮膚炎を発現することがあるので、発疹・発赤、瘙痒感、刺激感等の皮膚症状が認められた場合には、直ちに使用を中止し、患部を遮光し受診すること」と記載されています。

そのため、かぶれてしまうなど肌に合わない場合は受診するように説明します。

②光線過敏症の説明【重要な基本的注意】

患部に紫外線を当てないことと、剥がしたあとも少なくとも4週間は同様の注意が必要なことを説明します。

さらに上述したとおり、少なくとも使用後1ヶ月以内にレジャー等で過度の紫外線を浴びる予定がないかを確認し、該当する場合は疑義照会をします。該当しない場合も、そのような予定がある際は他の薬剤に変えたほうがよいことを伝えます。

特に夏休み、ゴールデンウィークやシルバーウィーク、年末年始などは海外旅行(ハワイなど)などもあるので注意が必要な時期です。

また、患部にもよりますが小児に使われる場合はプールの授業や部活、運動会の練習などの学校行事で紫外線にさらされる場合は必要に応じて疑義照会した方がよいかと思います。

③損傷皮膚や湿疹のある部位には使わないこと【適用上の注意】

使用部位の皮膚刺激をまねくことがあるので、損傷皮膚及び粘膜 、湿疹又は発疹の部位には使わないことと記載されています。

モーラスの薬歴例

S)痛み
O)妊娠なし・喘息なし・薬や日焼け止めでSE歴なし

A)
かぶれるなど肌に合わない場合は受診指示。損傷皮膚には使わないこと説明。

光線過敏症説明、剥がしたあとも少なくとも4週間は注意が必要なため1ヶ月以内にレジャー等で過度の紫外線を浴びる予定があれば医師に申し出るよう説明。
P)副作用確認

薬剤別服薬指導
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