今回はオイラックスクリーム(クロタミトン)に対して過敏症をもつ場合に注意が必要なことをまとめました。オイラックスクリームの成分であるクロタミトンは主成分としてだけでなく、添加物として多くの外用薬に含有されています。
クロタミトンに過敏症がある場合に添加物として含有される微量のクロタミトンに反応するかどうかは過敏症の程度にもよると思いますが、添加物としてクロタミトンを含まない製剤を選択するのが安全と考えられます。
添加物としてクロタミトンを含む薬剤の検索方法
pmdaの医療用医薬品の添付文書情報検索ページの一般名に「クロタミトン」と入力すると、主成分としてクロタミトンを含む薬剤以外に添加物としてクロタミトンを含有するマイアロンローション等の薬剤が表示されます。
ここで注意が必要なことは、この検索方法では添加物としてクロタミトンを含む薬剤が一部しか表示されないことです。
添加物としてクロタミトンを含有する薬剤を調べたい場合は「その他の検索条件指定」を選択する必要があります。このなかで「全文検索」の項目に「クロタミトン」と入力し、一般名の部分は空欄にします。これで添付文書中のどこかに「クロタミトン」の語句の記載があるものはすべて表示されます。
ただし、添加物として記載されるもので「その他2成分」などと記載されている場合の「その他」に含まれている場合は表示されません(実際にその他にクロタミトンを含む例があるかはわかりませんが)。
クロタミトンを含む製剤
検索してみるとわかりますがクロタミトンを添加物として含む製剤はセルタッチパップ、マイザークリーム、ロキソニンパップやモーラスパップ等多くの薬剤があります。
同じ成分の薬剤でも先発品ではクロタミトンを含んでいても、ジェネリックには含まない場合やその逆の場合、どちらにも含む場合、クリームには含むが軟膏には含まない場合等様々なケースがあります。
薬剤師としての対応
クロタミトンを含む製剤の種類は多岐にわたり、また添付文書を見る以外に予測することは困難です。
そのため、結論としてはクロタミトン過敏症をもつ患者に新しく外用剤が処方された際はその都度添付文書を参照して添加物にクロタミトンを含有していないことを確認する対応となるかと思います。
クロタミトンを含有する場合はジェネリック調剤により変更可能な製剤にクロタミトンを含有しない製剤があるようであればそちらを調剤します。
ジェネリック変更でもクロタミトンを含有しない製剤がない場合は剤形変更によりクロタミトンを含まない剤形を探し、該当するものが見つかれば疑義照会により変更を依頼します。(クリームから軟膏、パップからテープ等)。
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