一硝酸イソソルビドと硝酸イソソルビドの違いと注意点

一硝酸イソソルビドと硝酸イソソルビドの違いと注意点
今回は一硝酸イソソルビドと硝酸イソソルビドの違いと注意点をまとめました。

一硝酸イソソルビド製剤(アイトロールなど)のほうが、硝酸イソソルビド製剤(フランドルなど)に比べて、処方される頻度は高いかと思いますが、「一硝酸イソソルビド製剤」と「硝酸イソソルビド製剤」は一般名が類似しており、とり間違えに注意が必要な製剤です。

特にジェネリックでは商品名も「一般名+製薬会社名」であるため特に注意が必要です。

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構造の違い

構造としては「一硝酸イソソルビド」はその名の通り、硝酸エステルを1つ持ちますが、これに対して、「硝酸イソソルビド」は2つ硝酸エステルを持っています。

そのため、「ニ硝酸イソソルビド」と読んだほうがわかりやすいのですが、「硝酸イソソルビド」と称されています。

薬物動態の違い

一硝酸イソソルビドは硝酸イソソルビドと比べて、肝臓での初回通過効果を受けにくく、消失半減期が長いことが特徴です。

このため、硝酸イソソルビドに比べ、肝機能の状態等生体側の要因による治療効果のばらつきが少なく、作用時間も長いため、製剤学的工夫をせずに持続的効果が期待できるとされています(硝酸イソソルビドは徐放錠)。

一硝酸イソソルビド製剤と硝酸イソソルビド製剤

一硝酸イソソルビド製剤と硝酸イソソルビド製剤の一般名と製品名・規格は下記となります。

10mgがあるのは一硝酸イソソルビドのみであり、5mgやカプセル製剤、徐放製剤があるのは硝酸イソソルビドのみとなります。

このうち、20mgはどちらも存在するため、最も注意が必要かと思います。

特にジェネリック製剤のうち、「サワイ」と「トーワ」はどちらの製剤にも存在するので、一硝酸イソソルビド錠20mg「サワイ」と硝酸イソソルビド徐放錠20mg「サワイ」などのとり間違えをおこさないようにする必要があります。

一硝酸イソソルビド

<一硝酸イソソルビド錠10mg>
アイトロール錠10mg、一硝酸イソソルビド錠10mg「サワイ」、「トーワ」など

<一硝酸イソソルビド錠20mg>
アイトロール錠20mg、一硝酸イソソルビド錠20mg「サワイ」、「トーワ」など

硝酸イソソルビド

<硝酸イソソルビド錠5mg>
ニトロール錠5mg

<硝酸イソソルビド徐放錠20mg>
フランドル錠20mg、硝酸イソソルビド徐放錠20mg「サワイ」、「トーワ」など

<硝酸イソソルビド徐放カプセル20mg>
ニトロールRカプセル20mg、イソコロナールRカプセル20mgなど

薬剤師としての対応

ミス防止の観点から、調剤及び監査の際に下記の2点を徹底することが必要です。

・一硝酸イソソルビドなのか、硝酸イソソルビドなのか「一」の文字の有無を必ず確認すること
・「徐放」の文字の有無を必ず確認すること(特に20mgの場合)

また、レセコン入力が正しいことが前提となりますが、以前ご紹介している「識別コードでの監査方法」の手順を加えることも有用かと思います。

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