薬剤の取り違え防止 識別コードの監査方法

監査方法
今回は「薬剤の取り違え(規格違いも含む)」や「ジェネリックと先発の取り違え」などの薬剤の取り違え防止のために個人的に行っている監査方法をご紹介します。

これは薬剤全般を対象にするわけではなく、血糖降下剤や抗血栓薬など特に間違えたくないハイリスクな薬剤や複数規格があるなど間違えやすいものを対象としています。

また、薬情に識別コードが印刷できるレセコンであることが前提となります。

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取り違え防止のための鑑査方法

私が特に間違えたくない薬剤で行っている方法は通常の監査手順に加えて「薬剤の現物の識別コード」と「薬情に記載のあるの識別コード」が一致していることを確認することです。

例えばワーファリン錠1mgであれば現物の識別コードであるε256と薬情に表示されている識別コードが一致しているかを確認します。これが一致することを確認すれば、その薬剤に関してはほぼ間違いなく調剤できていると言えると思います。

この監査方法の優れている点はこの手順を踏むことで過誤をほぼ間違いなく防ぐことができることてす。そのため私は上記のハイリスク薬以外でも集中力が落ちたと感じた時や1人調剤の際の監査などはこの監査方法を使ったりしています。

また、過誤の再発防止策としても有用な手順となります。

この監査方法の注意点

注意点としては識別コードは規格違いの薬剤では下一桁しか違わない製剤も多いので必ず下一桁まで確認することです。

また、稀な例ですがインチュニブのように規格が異なるにも関わらず識別コードが同じである製剤やメトホルミン塩酸塩錠250mgMT「DSPB」のようにジェネリックであるにも関わらず、先発品のメトグルコと識別コードが同じという製剤もあるのでそういった「異常な製剤が存在する」ということは認識しておく必要があります。


他にも、薬局によるかと思いますが、薬情に印刷されるレセコンの識別コードが誤っていることがあるため、このような場合があることも認識しておく必要があります。

なお、入力が薬剤を誤って入力して、かつ、薬剤師の調剤もこの誤った入力と同じ薬剤を調剤してしまった場合はこの監査方法では防げないので注意が必要です。

服薬指導の考え方・教育過誤対策
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