エイベリス点眼の服薬指導

エイベリス点眼の服薬指導
今回は2018年秋に承認され、販売準備中である世界初の選択的EP2受容体作動薬であるエイベリス点眼液(オミデネパグ イソプロピル)の特徴と服薬指導をまとめました。

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エイベリスの特徴

1.世界初の選択的EP2受容体作動薬

既存の緑内障治療薬とは異なり、EP2受容体に選択的に結合して刺激することで線維柱帯流出路及びぶどう膜強膜流出路を介した房水流出を促進し、眼圧下降作用を示すと考えられています。

2.比較試験ではキサラタン(ラタノプロスト)点眼液に対する非劣性が検証された。

優越性ではないので、メリットではありません。

キサラタンなどと異なり、エイベリスは添付文書上に色素沈着の副作用の記載はないので、色素沈着を嫌う場合は選択肢となるかもしれませんが、個人的には新作用機序であるためにエビデンス的な推奨度がはっきりするまでは使用は慎重にしたほうがよい気がします。

3.キサラタン無効例に対する眼圧下降効果

キサラタンで十分に眼圧下降が得られなかった場合に、エイベリスに切り替えることで有意な眼圧下降が認められているため、キサラタン無効例に対する眼圧下降効果は期待できる可能性があります。

エイベリス(オミデネパグ イソプロピル)の概要

服薬指導難度

効能

緑内障、高眼圧症

包装・規格

エイベリス点眼液0.002%
プラスチック点眼容器
・2.5mL×5本
・2.5mL×10本

貯法

気密容器、遮光、2~8℃保存

用法・用量

1回1滴、1日1回点眼する。

名前の由来

Eye + Bella(ベッラ:イタリア語で“美しい“の意味)が由来となっています。

エイベリスの服薬指導で確認すること

①水晶体の無い人、眼内レンズを挿入している人でないことの確認【禁忌】

「無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者」が禁忌となるため、水晶体の無い人、眼内レンズを挿入している人でないことを確認します。

これは眼内レンズ挿入眼患者の26.9%において黄斑浮腫認められたため、禁忌となっています。

禁忌に該当するケース

禁忌として該当するケースは「白内障の手術後に眼内レンズを入れる」ケースが最も多いかと思います。

他に禁忌としてどんなケースが考えられるか製薬会社に確認したところ、外傷などで水晶体を破損したりする場合などもあるかもしれないので、「白内障手術後だけ」とは考えないほうがよさそうです。

②タフルプロストの併用の有無【併用禁忌】

タフルプロスト(タプロス点眼液、タプコム配合点眼)が併用禁忌であるため確認します。

タフルプロスト点眼液と併用投与した海外の臨床試験において、投与中止を要するような中等度以上の羞明及び虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められたため併用禁忌となっています。

③チモロールや他の緑内障治療薬の併用の有無【併用注意】

チモロールとの併用例で結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められたため設定されています。結膜充血は、エイベリス単独群の 16.5%と比べて併用群では 42.5%と発現頻度の上昇が認められています。

チモロール点眼液以外の他の緑内障治療薬との併用経験ありませんが、併用により結膜充血等の副作用の発現頻度が上昇する可能性があるため、他の緑内障治療薬との併用はすべて併用注意となっています。

プロスタグランジン関連薬との併用

タプロス以外のキサラタンなどとの併用はありうるのかを製薬会社に確認したところ、エイベリスは新作用機序であるため、医師により併用されることはありうるとのことでした。

ただ、いまいち自信のない印象の答え方をされたので、実際に発売された際(もしくは併用処方遭遇時)には再度確認してみようかと思っています。

④コンタクトの有無【適用上の注意】

添加物としてベンザルコニウム塩化物を含有するため、コンタクトレンズの有無を確認します。

添付文書上は、コンタクトを変色させる可能性があるため、コンタクトレンズを装用している場合は、点眼前にレンズを外し、点眼15分以上経過後に再装用するよう指導すること、と記載されています。

<適用上の注意>
ベンザルコニウム塩化物によりコンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装用している場合は、点眼前にレンズを外し、点眼から15分以上経過後に再装用すること。

エイベリスの服薬指導で伝えること

①黄斑浮腫、虹彩炎の説明【重要な基本的注意】

黄斑浮腫、及び虹彩炎があらわれることがあるので説明します。

具体的な症状は添付文書上は「視力低下」程度しか記載がなく、記載不足の印象がありますが、患者向医薬品ガイドには「見えづらい、まぶしい、目の痛み」などの症状が記載されています。

視力の低下、見えづらい、まぶしい、目の痛みなどの症状があらわれた場合にはすぐに受診するよう説明します。

<重要な基本的注意>
本剤の投与により、嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及び虹彩炎があらわれることがある。

視力低下等の異常が認められた場合は、直ちに受診するよう患者を指導すること。

②充血の説明【その他の副作用】

その他の副作用としての項目に充血(22.8%)があります。

充血発現時の対応

「充血が出た場合は受診してもらう」のか、「充血がひどい場合や続く場合は受診するよう話す」のかは迷うところかと思います。

製薬会社に確認したところ、「充血が出た場合は受診して医師に見てもらうほうがいいのでは」という見解でした。

このあたりは実際に発売される際(もしくは処方がでた際)に、指導せんの有無とともに再度確認しようかと思います。

③運転など避けること(霧視や羞明等が現れた場合)【重要な基本的注意】

霧視や羞明等があらわれた場合は、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転を行わないよう説明します。

<重要な基本的注意>
本剤の点眼後、一時的に霧視、羞明等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

④冷所保存の説明【貯法】

未開封品は冷蔵庫で保管ですが、開封後は室温保管可能のことを説明します。

<貯法>
気密容器、遮光、2~8℃保存

<取扱い上の注意>
開封後は添付の遮光用投薬袋に入れ、1ヵ月以内であれば室温で保存できる。

エイベリスの服薬指導薬歴例

S)緑内障、
O)併用なし。眼内レンズ、無水晶体なし。コンタクトなし
A)視力の低下、見えづらい、まぶしい、目の痛みなどの症状があらわれた場合にはすぐに受診するよう説明。
充血ひどい場合や続く場合は受診指示。

霧視や羞明等があらわれた場合は、回復するまで自動車の運転など避けること説明。
貯法・期限説明。
P)状態確認

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