今回は調剤の際に期限を確認したほうがよい薬剤をまとめました。調剤時に期限切れのまま払い出してしまう過誤を防ぐために、少なくとも下記の4点のものは調剤時に期限を確認する習慣をつけるのがよいかと思います。
①アルミピロー包装開封後の期限が設定されている薬剤
②期限が短い薬剤・期限が切れやすい薬剤
③不動在庫やめったに調剤しない薬
④混合で途中まで使用した軟膏など
以下で具体的に説明します。
なお、投薬時に期限を伝えたほうがよい薬剤は下記の記事をご参照ください。

①アルミピロー包装開封後の期限が設定されている薬剤
医薬品のなかには調剤時にアルミピローを開封する必要があるにも関わらず、アルミピロー開封後の期限が設定されているものがあります。
このような製剤は開封後の期限を認識していないと、期限切れのものを調剤してしまう危険性あります。
そのため、自店で扱っている場合は内規に下記の手順で調剤するよう調剤内規に記載してしまうとよいかもしれません。
1.新たにアルミピローを開封した場合は開封日をアルミピローなどに記載すること
2.調剤時に開封済みのものを調剤する場合は、開封後の期限を過ぎていないことを確認すること。また、監査者にもわかるように開封日が書かれたアルミピローも監査者にまわすこと
アルミピロー開封後の期限が設定されている薬剤と開封後期限
・オーグメンチン配合錠:1ヵ月
・パルミコート吸入液:2ヵ月
・コソプトミニ配合点眼液:1年
・タプロスミニ点眼液:2~8℃の場合1年(室温の場合1ヵ月)
②期限が短い薬剤・期限が切れやすい薬剤
エンシュアなどのもともとの期限が短く廃棄になりやすい薬剤やブドウ糖やフレーバー類など期限が切れていても気づかずに渡してしまいがちなものが該当します。
・エンシュアやラコールなど
・ブドウ糖やフレーバー類
③不動在庫やめったに調剤しない薬
不動在庫やめったに調剤しない薬は期限切れが切れている可能性があるため、調剤時に期限を確認します。
④混合で途中まで使用した軟膏など
調剤薬局では、混合で途中まで使用した軟膏を開封日を記載の上、特定の保管場所にとっておくことが多いと思いますが、この場所も期限切れがあっても気付かずに調剤してしまいやすいところかと思います。
この場所のものは、調剤時に期限を確認するよりは、定期的にこの場所の薬剤の期限を確認するのが良いかと思います。
期限確認のタイミングは棚卸しなどがよいかと思いますが、この際に開封日から1年が過ぎたものは廃棄してしまうなどの運用にしてもよいかもしれません。
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