副作用救済制度とラミクタールの不適正使用事例について

ラミクタール
今回は2015年12月分の医薬品医療機器等安全性情報のなかから「医薬品等副作用被害救済制度で医薬品の使用が適正と認められない事例について」取り上げられていたもののうち、薬剤師として知っておいたほうがよいと思うものをご紹介します。

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医薬品等副作用被害救済制度の概要

医薬品等副作用被害救済制度で副作用救済給付の対象となる健康被害は医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による疾病(入院を必要とする程度のもの),障害(日常生活が著しく制限される程度の状態のもの)及び死亡です。

つまり、副作用が出ても入院を要する程度又は障害の程度が該当しない場合や添付文書の記載から逸脱した適正な使用でなかった場合等は救済給付が認められず不支給となります。

なお、ここでいう医薬品等とは病院・診療所で処方された医薬品等,薬局・ドラッグストアなどで購入した医薬品のいずれでも救済の対象となりますが,抗がん剤,免疫抑制剤等,救済制度から除外となる医薬品もあります。

承認された用法・用量を遵守せず使用された事例

適正な使用とは認められない理由として最も多いのが「承認された用法・用量を遵守していない」ことであり,その中でもラモトリギン(ラミクタール錠)の事例が大多数を占めています。

ラミクタールは承認用量より高い用量では重症薬疹の発現率が高いことが明らかであり用法・用量の遵守について平成27年2月に安全性速報(ブルーレター)が出ています。

それにもかかわらずラミクタールによる重症薬疹の事例では適正な使用とは認められず不支給となった例は未だに多く,これらのほとんどは投与初期の用量が過量,あるいは増量の間隔を守らずに投与されています。

薬剤師の対応

ラミクタールの用法・用量は,効能・効果や併用する薬剤により投与量や増量間隔が細かく規定されています。

薬剤師の対応としては初回投与や増量時には必ず添付文書に沿っているか確認して逸脱していた際は疑義照会をすること。また、服薬指導の際は患者に対して少なくとも初回投与時と増量時には製薬会社から取り寄せた薬疹の注意の指導せん等を用いて説明したほうがよいかと思います。

今回の医薬品医療機器等安全性情報のなかではバルプロ酸ナトリウム併用下においてラミクタールにより薬剤性過敏症症候群を生じたが服用法が適切でなかったため不支給となった事例が紹介されています。

これは隔日投与から連日に切り替わる際の最後の休薬日から次の服用を始めてしまっていたために不適正使用とされました。(以下参照)

ラモトリギンの添付文書の用法・用量には「最初の2週間は1回25mgを隔日に経口投与,次の2週間は1日25mgを1日1回経口投与し・・・(略)」と記載されています。

最初の2週間において,14日目は休薬日であり15日目から連日投与になるべきところ,14日目にも服用してしまった場合には結果的に13日目から連日投与となってしまうため,適正使用とは言えません。

この事例を踏まえて薬剤師として注意する点としてはラミクタールの増量時の服薬指導では、安易に今日から増量などと伝えないことが挙げられます。

これは患者が薬を飲みきってから受診するとは限らないため、 増量の処方箋を持ってきた時点ではまだ増量前の服用が完了していない可能性があるためです。

そのため、増量処方での服薬指導の際は前回の薬が余ってないかや最終服用日等を聴取し増量前の服用が完了していること、もしくはいつ頃完了するかを確認し、増量での服用開始日をはっきりしておく必要があります。

服薬指導の考え方・教育 DSU等の解説
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