ピモベンダンの小児用量

ピモベンダンの小児用量
今回はピモベンダンの小児の心疾患に対する投与量を調べたので覚え書きついでにご紹介します。ピモベンダンは添付文書上の小児等への投与の項目には「低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない」とだけ記載されており、投与量として参考になる情報は記載されていない薬剤です。

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ピモベンダンの小児用量

添付文書上では参考となる情報が得られなかったので、まずガイドラインに記載があるかどうかを調査しました。「小児期心疾患における薬物療法ガイドライン2012」ではピモベンダンに関しては「現在のところ低出生体重児,新生児,乳児,幼児または小児に対する適性は投与量の報告はない」という記載にとどまっており、具体的な小児の投与量に関しては記載がありませんでした。

次に、小児に対して投与された論文があるかどうか調べてみたところ、「臨床 先天性心疾患の心不全に対するピモベンダン投与の初期経験」という小児や先天性心疾患におけるピモベンダンの使用量を検討している論文が見つかりましたのでこれを参考とするとよいと考えられます。

対象としては、「慢性心不全治療中の先天性心疾患の20例(年齢は3カ月から25歳,中央値=4歳)で,急性増悪時にピモベンダンを一治療として試みた」とされています。年齢の幅は広いですが、中央値が4歳のため小児用量として参考となりそうです。

用量に関しては(0.033±0.014mg/kg)を分2あるいは分3で経口投与しており、症状の改善が見られたとしています。そのため、0.033mg/kg前後を投与量の参考にするとよいことがわかりました。

引用:臨床 先天性心疾患の心不全に対するピモベンダン投与の初期経験
太田 真弓, 中澤 誠, 門間 和夫
心臓 Vol. 33 (2001) No. 5 393-398

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