今回は薬局における会計ミス防止の手順をまとめました。勤めている会社にもよりますが、調剤薬局では薬剤師が服薬指導後に会計を行うことが多いかと思います。
業務終了後のレジ点検で金額が合わないと、確認作業やその後の対応に時間を取られるため極力会計でのミスを減らすことが重要となります。このような会計ミスをしないための注意点を整理してまとめました。参考になればと思います。
会計ミス防止対策と手順
原則は次の通りです。
1.会計お預かり時もお返し時もトレイを使い手渡しをしない。(お釣りのお札に関しては手渡しでも可)
2.トレイの小銭は数えやすいように並べ替える。
3.「会計金額」、「お預かり金額」、「お返し金額」を必ず声に出す。
4.預かる時も、釣り銭で返す時もお金を2回数える。
(お預かり金額は「お預かり時」と「レジにしまう際」に、お釣りの返却は「お釣り用意」と「お釣りの受け渡し時」にお金を数える)
以下が具体的な手順となります。
①会計お預かり時
領収書を患者に見せて、トレイを横に置き金額を声に出して確認します。
② お預かり金額の確認(お預かり金額の一度目の確認)
トレイに置かれた金額を声に出して確認します。 丁度の場合は「◯◯円丁度頂戴致します」。それ以外は「◯◯円お預かり致します」と声に出して確認します。
この際に以下の点に注意します。
〈お札の数え方〉
お札の下に小銭を隠すように置く患者もいるためお札から数えます。(1枚、2枚とカウントしながら数える又はババ抜きのように横に広げて枚数が一目でわかるようにして確認する)
なお、お札を数えやすいように海綿(指に水をつけるところ)を用意しておく方法もあります。
〈小銭の確認〉
小銭は数えやすいようにトレイ上で「100円単位」と「10単位」で分けて並び替えて確認する。(例780円→700円と80円に分けて確認)
※お預かりの際に必ずトレイに置くこと(トレイ外に置かれた際はこちらで一旦トレイに置いて確認すること)
③ レジ打ち〜お預かり金額をしまう
〈レジ打ち〉
領収書を手に持つなど自分に見えるようにした状態で金額をレジに打ち込む。画面標示を見て打ち込まれた金額が領収書と一致していることを確認します。
〈お預かり金額をしまう〉(お預かり金額の二度目の確認)
トレイ上のお預かり金額をレジにしまう際はお札を先にしまい、次に小銭をしまいます。
※お札の枚数、小銭の金額を再度確認しながらしまいます。②でトレイ上の小銭を並び替えておくことで小銭の金額の再確認が容易になります。
④お釣りの返却
〈お釣りの用意〉(お釣りの一度目の確認)
お札を数えて小銭をトレイ上に②と同様に並べます。
〈お釣りの受け渡し〉(お釣りの二度目の確認)
お札と小銭を分けて返します。数え方は②と同様です。
まず、お札から「まず大きいものが◯◯円」等と声に出して確認しながらお渡しします。
次に小銭を「細かいものが◯◯円」等と声に出して確認しながらお渡しします。
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