アセトアミノフェン中国製混入の報道に対する対応

アセトアミノフェン中国製混入の報道に対する対応
今回は、先日報道されましたアセトアミノフェン原薬製造企業である山本化学工業株式会社の医薬品医療機器法違反に関する対応をまとめました。

メジャーな製品であるため、患者から質問されることが想定されるため把握しておく必要があります。

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概要

アセトアミノフェン製造で国内最大の原薬メーカーである山本化学工業が、自社で製造しているアセトアミノフェンとは別に、中国で作られた安価なアセトアミノフェンを輸入し、自社で作ったものに混ぜて出荷していたことが判明しました。

関係者によると少なくとも数年前から、中国製を1〜2割混ぜていたとのことです。

薬の原料の製造方法を変更する場合、国側に届け出るよう規定されているが、同社は届け出ていなかったため医薬品医療機器法違反にあたり、近く行政処分となる見通しです。

厚労省が同社製品を分析した結果、品質や安全性に問題はなかったため、市場に出回っている製品の回収は必要ないと判断したようで、風邪薬の供給にも今のところ影響はないようです。

原薬が山本化学由来の製品

カロナールばかりが注目されていますが、他の同成分他社製剤も山本化学から原薬を調達している可能性があります。少なくとも下記の製剤に関しては原薬が山本化学由来の製品となります。

・カロナール細粒 20%
・カロナール細粒 50%
・カロナール坐剤小児用 50
・アルピニー坐剤
・アンヒバ坐剤

山本化学の原薬は使用していない製品

下記の製剤に関しては山本化学の原薬は使用していないとされています。

・カロナール錠 200
・カロナール錠 300
・カロナール錠 500

製薬会社の対応

製薬会社は品質検査で問題のないことを確認しているとともに、関係当局からの在庫原薬の使用は差支えないとの指導に基づき、これら製品の出荷を継続するようです。

薬剤師の対応

前述してますが、厚労省が同社製品を分析した結果、品質や安全性に問題はなかったため、製品の回収は必要ないと判断されているため、特に該当製品を山本化学由来でない製品に変更するなどの対応は必要ないかと考えられます。

なお、もし山本化学の原薬を使用していない製品を探す場合は、個々の製剤の製薬会社に電話確認する対応となるかと思います。現在話題となっている内容なので、おそらく即答してもらえると思います。

患者から聞かれた場合

患者から聞かれた場合は、厚労省が製品を分析した結果、品質や安全性に問題はなかったため、服用も問題ないと判断されていることを説明するのがよいかと思います。

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