今回は平成27年12月分の効能・効果が追加となった薬剤のうち、薬局薬剤師に関係がある薬剤をまとめました。今回の注目すべき点はエリキュースとエフピーODの効能追加です。
特にエリキュースの効能追加は禁忌の一部や用法・減量基準が従来の適応とは異なるために注意が必要です。
効能・効果追加品目【平成27年12月分】
①エリキュース錠(アピキサバン)
静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制の効能・効果が追加となりました。
従来の「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」とは用法や禁忌となるクレアチニンクリアランスの値が異なっています。
用法は1回10mgを1日2回7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与とされています。従来の適応とは異なり年齢や体重などに応じた1回2.5mgへの減量基準はありません。
禁忌となるクレアチニンクリアランスの値は「CLcr30mL/min未満の患者」であり、従来の適応である「CLcr15mL/min未満の患者」に比べて厳しめとなっています。
薬剤師としての対応としては、エリキュースの処方時にまず、静脈血栓塞栓症か心房細動どちらで使うのかを患者から聴取することが必要になった点に注意が必要です。
②スイニー錠(アナグリプチン)
効能・効果が『2型糖尿病』となり、すべての経口血糖降下薬およびインスリン製剤との併用療法が可能になりました。
③エフピーOD錠(セレギリン)
従来はレボドパ含有製剤との併用のみの適応でしたが、レボドパ含有製剤を併用しない場合の適応が追加となりました。
そのため、今までは処方箋にレボドパ製剤が必ず併用されていましたが、今後はエフピー単独での処方箋もでてくるということになります。
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