ムコスタ点眼の服薬指導

ムコスタ点眼の服薬指導
今回はムコスタ点眼液UDの服薬指導をまとめました。

ムコスタ点眼液はドライアイの点眼液のなかでは、比較的伝えることが多い製剤となります。点眼後の閉瞼、涙嚢部圧迫することや目・鼻の奥の違和感の説明が必要となります。

ユニットドーズの製剤であり、保存剤を含有しておりません。

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ムコスタ点眼液UDの概要

服薬指導難度

効能

ドライアイ

包装・規格

ムコスタ点眼液UD2%:0.35mL×112本(28本×4)

用法・用量

通常、1回1滴、1日4回点眼する。

名前の由来

Mucosal (粘膜)+ stabilizer(安定化)が由来となります。
UDはUnit Dose(1 回使用タイプ)の略です。

指導せん

2点、下記のタイトルの指導せんが存在します。どちらも部分的に記載抜けがあるのが残念です。

1.ムコスタ点眼液UDをご使用前に必ずお読みください

製品に付属している青色の指導せんです。

説明が必要な項目はほとんどカバーしていますが、「運転などの注意」の記載は抜けているため、口頭で補足する必要があります。

2.ムコスタ点眼液 UD 2%を正しくご使用いただくために

指導用冊子で、運転などの注意も記載があります。また、薬を指ではじく部分がカラー写真となっているのでわかりやすいかと思います。

ただし、遮光での保管や点眼口を上向きにして保存することの記載は抜けているので、口頭で補足する必要があります。

なお、製薬会社のホームページから印刷することもできます。

補助具

一応下記の補助具が存在します。ハードケースはあまり必要性を感じませんが、点眼補助具は、さしににくいという訴えがある患者には試してみてもよいかもしれません。

<専用点眼補助具>
簡単・安全な点眼をサポートします。

<専用ハードケース>
遮光の携帯用ケースです。1日分(4本1シート)が入ります。

ムコスタ点眼の服薬指導で確認すること

特にありません。

ムコスタ点眼の服薬指導で伝えること

服薬指導で伝えることの内容は、「運転注意」という内容以外のものはすべて製品に添付されている指導せんに記載されているので、これを使って説明します。

①運転などの注意【重要な基本的注意】

点眼後に目がかすむことがあるので運転など危険な作業は注意することを説明します。

なお、製品に付属する指導せんには「目がかすむこと」は記載がありますが、運転などの注意の記載が抜けているので、口頭で補足する必要があります。

<重要な基本的注意>
本剤の点眼後、一時的に目がかすむことがあるので、機械類の操作や自動車等の運転には注意させること。

②使い方の説明【適用上の注意】

使用の際には、薬剤を分散させるために、点眼容器の下部を持ち丸くふくらんだ部分をしっかりはじくことを説明します。

③貯法の説明【適用上の注意】

遮光袋で保存し、点眼口を上向きにして保管すること(点眼口を下向きにして保管しない)を説明します。下向きにして保管すると分散しにくくなります。

<取扱い上の注意>
本剤は、保管の仕方によっては振り混ぜても粒子が分散しにくくなる場合があるので、点眼口を上向きにして保管すること。

④点眼後の閉瞼、涙嚢部圧迫の説明【適用上の注意】

点眼後、閉瞼して1~5分間涙嚢部を圧迫した後開瞼することを説明します。

これは閉瞼及び涙嚢部を圧迫することにより、苦み等の副作用を防ぐための記載となっています。

⑤目や鼻の奥の違和感の説明【適用上の注意】

眼表面、涙道等に本剤の成分が凝集することがあるため、目や鼻の奥に違和感、異物感を感じたときは眼科医に相談することを説明します。

⑥その他内容【適用上の注意】

下記の項目を説明します。

・点眼のとき、直接目に触れないように注意すること。
・眼周囲等に流出した液は拭きとること。
・1回使い捨ての製剤のため使用後の残液は廃棄すること。
・他の点眼剤と併用する場合には、少なくとも5分間以上の間隔をあけて点眼すること。

ムコスタ点眼の服薬指導薬歴例

S)ドライアイ
O)ムコスタ追加
A)目がかすむことがあるので運転など危険な作業は注意指示。分散方法説明。遮光袋で保存し、点眼口を上向き保存説明。
閉瞼圧迫指示。目や鼻の奥に違和感、異物感を感じたときは受診指示。使い捨て、あふれたらふき取り説明。
P)状態確認

薬剤別服薬指導
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