今回はケナログ口腔用軟膏が販売中止となるため、ケナログの代替薬に関してまとめました。
安易に類薬のデキサルチンなどでも変わらないと考えがちですが、類薬にはケナログの効能のうち「慢性剥離性歯肉炎」の効能がないことは認識しておいたほうが良いかと思います。
販売中止理由と中止時期
<販売中止理由>
ケナログは日本でのみ販売している品目であり、他に代替薬もあるので販売終了とするようです。なお、OTCのケナログも販売終了となるようです。
<販売中止予定時期>
2018 年 6 月(在庫の状況によって供給停止時期が前後します)
<経過措置期間満了日(予定)>
2019 年 3 月末日
ケナログの代替薬
ケナログの同一成分別剤形製剤(アフタッチ口腔用貼付剤など)や別成分の類薬(デキサルチン口腔用軟膏など)では、ケナログの効能のうち「慢性剥離性歯肉炎」の効能がないため注意が必要です。
ジェネリックであれば効能は全く同じとなるので、ジェネリック製剤の「オルテクサー口腔用軟膏0.1%」が第一候補となるかと思います。
オルテクサーの製薬会社に物性を確認したところ、ケナログと比べてやわらかく、添加物としてサッカリンを含むため少し甘みがあるとの事でした。また、現時点での販売中止予定もないとのことでした。
なお、医師が「慢性剥離性歯肉炎」の効能が無くても気にしないようであれば、デキサルチンなどの類薬も代替となるかと思います。
慢性剥離性歯肉炎とは
歯肉の表面の皮がはがれ落ちてびらんを形成し、痛み伴う難治性の歯肉炎です。尋常性天疱瘡などの皮膚疾患の一症状として口腔内に現れるとの報告もされています。
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