効能・効果追加情報【2017年3月分】

オゼックスとマイコプラズマ今回は2017年3月分の効能追加情報のなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。

今回はオゼックス細粒のマイコプラズマ肺炎に対する効能追加が主なものとなります。

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①オゼックス細粒小児用(トスフロキサシン)

効能の適応菌種に肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)が追加となりました。

従来より、小児の肺炎マイコプラズマに対してはマクロライド耐性が疑われる場合などは小児呼吸器感染症ガイドラインでオゼックスが推奨されてはいたものの、効能には含まれていませんでした。

今回の効能追加でようやく現状の臨床が反映されたかたちになります。また、オゼックス細粒は味の面でも服用しやすいため、抗菌薬の適正使用の観点からはあまりよくありませんが、マクロライドがどうしても苦くて飲めない場合には選択肢として使う場合があるかと思います。

薬剤師の対応

従来では効能に肺炎マイコプラズマがなかったため、マイコプラズマ肺炎でクラリスドライシロップやジスロマック細粒が苦くてどうしても飲めないなどの場合に医師に代替薬として提案をする際には、効能がないことから話をする必要がありました。

今回の改訂によりこの効能に関する話しをする過程が必要なくなるため、疑義照会などの際の提案がやりやすくなるかと思います。

なお、マクロライドの粉が味で飲めない場合は年齢にもよりますが、オゼックス細粒だけでなく、クラリス錠50小児用も錠剤が非常に小さいので代替候補となります(もしカプセルが飲めるならジスロマックカプセルも候補となる)。

患者に現物を見せて飲めるかどうかを確認してから、疑義照会をかけるのがよいかと思います。

マイコプラズマ肺炎治療に使用する主な抗菌薬

小児呼吸器感染症ガイドライン2017ではマイコプラズマ肺炎に対してマクロライドを第一選択としたうえで、マクロライド系薬が無効で抗菌薬の投与を行う必要がある場合にはオゼックス(トスフロキサシン)やミノマイシン(ミノサイクリン)(8歳以上)の使用を考慮するとされています。

エリスロマイシン   40mg/kg/日,分4 14日
クラリスロマイシン 10-15mg/kg/日,分2-3 10日
アジスロマイシン  10mg/kg/日,分1 3日

・マクロライド耐性マイコプラズマが強く疑われる場合
トスフロキサシン 12mg/kg/日,分2 7-14日
ミノサイクリン(8歳以上) 2-4mg/kg/日,分2 7-14日

参考書籍:小児呼吸器感染症診療ガイドライン 2017

DSU等の解説
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