今回は2016年9月に承認され、現在発売準備中である第二世代抗ヒスタミン薬の新薬であるデザレックス(デスロラタジン)の服薬指導をまとめました。
デザレックスはクラリチン(ロラタジン)の活性代謝物で、添付文書上の多くの項目がクラリチンと類似しています。
デザレックスとクラリチンの違い
①服用できる年齢が違う
デザレックスの効能はクラリチンと同じですが、用量がクラリチンの半分である5mgとなり、クラリチン錠は7歳以上で使用できることに対して、デザレックスは12歳以上となっているため注意が必要てす。
②用法の食後指定が違う
用法がクラリチンは食後(実際は効果にほとんど影響しませんが)となっていますが、デザレックスは食事の指定がなく単に1日1回となっています。
③剤形が異なる
クラリチン錠には水無しで飲める「レディタブ」がありますが、デザレックスには現時点では「レディタブ」のように口の中で溶ける剤形はありません。
デザレックスの概要
服薬指導難度
効能
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
用法・用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはデスロラタジンとして1回5mgを1日1回経口投与する。
名前の由来
デスロラタジン(Desloratadine)を有効成分とし、アレルギー(Allergy)が関与する疾患の治療剤のため、デザレックス(DESALEX)と命名されています。
デザレックスの服薬指導で確認すること
①年齢の確認【用法・用量】
クラリチンは7歳以上で使用可能ですが、デザレックスは12歳以上です。クラリチンと混同して誤って7歳で処方されてしまうことが想定されるので、年齢を確認し12歳未満であれば疑義照会対象となります。
②クラリチンの副作用歴の確認【禁忌】
デザレックスはクラリチンの活性代謝物であるため、当たり前てすがクラリチンで過敏症の既往歴がある場合は禁忌となります。
実際の対応としてはクラリチンに限らず副作用歴全般を再度聴取する対応がよいかと思います。
デザレックスの服薬指導で伝えること
クラリチン同様に運転に関する記載がないため、伝えることは少ない薬剤となります。
①アレルギー検査の予定の有無
他の抗アレルギー薬同様にアレルギー検査の反応を抑制するため、検査を実施する数日前に休薬する場合があります。
そのため、アレルギー検査の予定がある場合は、事前に休薬するかどうかを医師に確認するよう説明します。
デザレックスの服薬指導薬歴例
S)鼻炎
O)副作用歴なし
A)アレルギー検査等の際は休薬する場合があるので医師にに確認するよう指示。
P)症状確認
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