今回は機能性ディスペプシア(FD)の治療薬であるアコファイド(アコチアミド)の服薬指導をまとめました。
アコファイドは比較的新しい薬剤であり、効能が機能性ディスペプシアという他の薬剤にはないものであるため、一見、難しい印象がありますが、実際の服薬指導難度は優しい薬です。
アコファイドの概要
服薬指導難度
効能
機能性ディスペプシアにおける食後膨満感,上腹部膨満感,早期満腹感
用法・用量
1回100mgを1日3回,食前に経口投与する。
名前の由来
Impaired meal accommodation(食物受容能不全)のACO-と、functional dyspepsia(機能性ディスペプシア)の略称であるFDを意味する-FIDEを繋ぎ合わせて名付けられています。
指導せん
存在していますが、なくても問題ないないかと思います。内容としては「食前」であることや下痢や便秘、吐き気など気になる症状がでたらご相談下さい、といった内容が記載されています。
アコファイドの服薬指導で確認すること
①胃カメラなどの検査の有無【効能・効果に関連する使用上の注意】
添付文書に「上部消化管内視鏡検査等により,胃癌等の悪性疾患を含む器質的疾患を除外すること」と記載されているため胃カメラや上部消化管レントゲン検査などの有無を聴取します。
胃カメラなどを行っていない場合は疑義照会対象となります。
アコファイドの服薬指導で伝えること
①用法が食前であること
用法が食前のため、忘れずに「食前」に服用することを説明します。これは効能が食後膨満感、早期満腹感など「食後」の症状改善を目的としていることが理由となっています。
なお、食事による影響も認められており食後よりも食前のほうがCmax及びAUCも高い値を示しています。食後投与の場合はCmaxは40%、AUCは20%減少します。
アコファイドの服薬指導薬歴例
S)胃症状、胃カメラして異常なかった。
O)併用なし
A)食前に服用するよう説明
P)症状確認
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