タケキャブの服薬指導

タケキャブの服薬指導今回はタケキャブの服薬指導をまとめました。タケキャブは服薬指導の際に確認することや伝えることが比較的少ない薬剤です。併用に関しては胃のpH低下が起因する相互作用に注意が必要です。なお、タケキャブの特徴・効果に関しては前回の記事をご参照ください。
服薬指導難度

タケキャブ錠の特徴
今回は2015年2月に発売された新薬であるタケキャブ(成分名ボノプラザン)の特徴をまとめました。なお、タケキャブの名前の由来はタケダのP-CAB(Potassium-Competitive Acid Blocker)から名付けられていま...
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タケキャブの服薬指導で確認すること

① 併用薬の有無【レイアタッツ、エジュラント併用禁忌】

レイアタッツ、エジュラントはどちらもHIV感染症の薬剤です。タケキャブの胃酸分泌抑制作用により、吸収が低下しこれらの血中濃度が低下し、これらの薬剤の抗ウイルス作用が著しく減弱する可能性があるため設定されています。なお、他のPPIも同様てす。

②併用薬の有無【チロシンキナーゼ阻害薬併用注意】

既存のPPIでは胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤のAUC及びCmaxが低下することが報告されています。タケキャブも同様の可能性があるため設定されています。機序としては,チロシンキナーゼ阻害薬の吸収過程における溶解性がpHに依存しており、pHが上昇するにしたがって溶解度が低下し吸収が低下すると考えられています。

チロシンキナーゼ阻害薬の種類にもよりますが、概ねAUCが半分程度減少します。これはH2受容体拮抗薬でも同様ですが、チロシンキナーゼ阻害薬の種類によってはH2受容体拮抗薬と時間をおけば影響が軽減できる報告があるものもあります。また、マーロックスも時間をずらすことで併用可能とする報告があるため、状況によりタケキャブからの代替を検討します。

PPIによる胃酸分泌阻害作用は長時間持続することから,PPIの併用は投与タイミングをずらしても軽減できない可能性があります。いずれにせよ、個々のチロシンキナーゼ阻害薬により対応が異なるので、実際の対応は製薬会社に確認してから行うとよいと思います。

③併用薬の有無【イトラコナゾール併用注意】

既存のH2受容体拮抗薬やPPIでは胃酸分泌抑制作用によりイトリゾールカプセルのAUCが半分程度低下することが報告されています。タケキャブも同様の可能性があり設定されています。

イトリゾールカプセルは、H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤との併用による、酸分泌量低下のため消化管での溶解性が低下し、吸収が低下します。

一方、内用液の場合はH2ブロッカー、プロトンポンプ阻害剤は併用注意の薬剤に該当しません。イトリゾール内用液はイトラコナゾールを溶解させた液剤であり、消化管での溶解過程を必要としないため胃内pHによる吸収の影響を受けないと考えられており、併用注意には設定されていません。

代替としては、イトリゾールカプセルをイトリゾール内容液に変更するか、タケキャブをH2受容体拮抗薬に変更し、イトリゾールカプセルを昼食後に投与しH2ブロッカーを1日1回就寝前に投与する方法が吸収低下を回避する方法として報告されています。

④併用薬の有無【ジゴキシン併用注意】

ジゴキシンは、その一部が胃内で加水分解されますが、タケキャブの胃酸分泌抑制作用により、ジゴキシンの加水分解が抑制され、血中濃度が上昇する可能性があるため設定されています。

既存のPPIと併用した場合に、ジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されています。オメプラゾールと併用した場合にジゴキシンのAUCが10%程度上昇、また、ラベプラゾールと併用でAUCが20%程度上昇という報告があります。

比較的軽度の上昇のため臨床的に影響はないかもしれませんが、ジゴキシンの副作用(脈の異常、消化器症状、視覚異常など)を再説明するなどの対応をすると良いと思います。

タケキャブの服薬指導で伝えること

タケキャブの薬剤として服薬指導で伝えることはほとんど見つかりませんでした。

① 症状が収まっても継続することの注意(潰瘍治療の場合)

潰瘍治療において、症状が改善しても胃の表面はまだ治癒していない場合があるため、症状が改善しても自己判断で中止しないことを説明します。

服薬指導薬歴例

S)胃潰瘍
O)併用なし
A)症状が収まっても位の表面はまだ治癒していない場合があるため自己判断で中止しないことを説明。
P)胃症状

新薬 消化器 薬剤別服薬指導
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