今回は2018年7月に発売された「オゼックス錠小児用60mg」と従来からある製剤である「オゼックス錠150mg、75mg」の違いや注意点をまとめました。
オゼックス錠小児用60mgの発売はあまりアナウンスされている印象がないので、参考になればと思います。
効能が異なる
従来のオゼックス錠であれば、皮膚感染症や咽頭・喉頭炎、副鼻腔炎、膀胱炎など効能が多岐にわたります。
一方、オゼックス錠小児用はオゼックス細粒小児用と同じ効能となるため、適応症は「肺炎、コレラ、中耳炎、炭疽」のみとなります。
小児用製剤が膀胱炎や皮膚領域などの効能外で使用された場合は疑義照会対象となります。
オゼックス錠150mg、75mgの適応症
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍
骨髄炎、関節炎
咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染
膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎
胆嚢炎、胆管炎
感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ
バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎
涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎
外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎
歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
炭疽
オゼックス錠小児用の用法・用量
オゼックス錠小児用60mgの用法・用量は下記となります。
10kgくらいの年齢で錠剤が飲めることはほとんどないため、1日量として2錠(1回量として1錠)が処方されることはほぼないかと思います。
通常、小児に対してはトスフロキサシントシル酸塩水和物として1回6mg/kg(トスフロキサシンとして4.1mg/kg)を1日2回経口投与する。
ただし、1回180mg、1日360mg(トスフロキサシンとして1回122.4mg、1日244.8mg)を超えないこととする。
小児用60mg錠の体重換算による服用量は、下表のとおりである。
なお、患者の体重及び状態から錠剤の投与が難しい場合には、小児用15%細粒の投与を検討すること。<1 回あたりの服用量>
15kg :90mg(1.5錠)
20kg :120mg( 2 錠)
25kg :150mg(2.5錠)
30kg~:180mg( 3 錠)
取り違えに注意
オゼックス錠小児用とオゼックス錠の取り違えや入力ミスが想定されるため、注意が必要です。
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