今回は2016年8月分のDSUから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。今回は特に特筆すべき改訂はありませんでした。
【2016年8月】DSU掲載品目
①ジプレキサ等(オランザピン)【重大な副作用】
重大な副作用に薬剤性過敏症症候群が追加となりました。
「初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること」
②ダイアート(アゾセミド)【重大な副作用】
重大な副作用に無顆粒球症、白血球減少が追加となりました。
「無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」
③グレースビット錠・細粒(シタフロキサシン)【重大な副作用】
重大な副作用に血小板減少、錯乱、せん妄、幻覚等の精神症状が追加となりました。
「血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」
「錯乱、せん妄、幻覚等の精神症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」
④エピペン注射液(アドレナリン)【適用上の注意】
適用上の注意が一部改訂・追記となりました。注射方法の説明の文章に「投与部位が動かないようにしっかり押さえ」の一文が追記されました。
そのため、服薬指導時の手技説明の際には、従来の説明に加えて上記の一言を伝える必要があります。
「本剤を適切に注射するためには、携帯用ケースのふたを開けて注射器を取り出し、青色の安全キャップを外し、投与部位が動かないようにしっかり押さえ、大腿部の前外側にオレンジ色のニードルカバー先端を数秒間強く押し付けて注射する。適正に本剤が作動した場合には、オレンジ色のニードルカバーが伸びる」
「注射時に投与部位が動くと注射部位を損傷したり、針が曲がって抜けなくなったりするおそれがあるので、投与部位をしっかり押さえるなど注意すること」
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