2023年7月分のDSUのなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。
今回はそれほど重要な改訂はありませんでした。
①グラナテック点眼液(リパスジル)【薬剤交付時の注意】
「薬剤交付時の注意」に記載されていた「原則として仰向け位をとる」という文言が削除され、また、「ソフトコンタクト装着時の点眼は避けること」の記載が下記に変更されました。
これにより、今後は点眼時に仰向け位をとる旨の説明は不要となりました。なお、点眼後の閉瞼及び涙嚢部圧迫は従来通り必要となります。
本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5分以上間隔をあけてから再装用すること。
②ロトリガ(オメガ-3脂肪酸エチル)【その他の注意 臨床使用に基づく情報】
その他の注意の臨床使用に基づく情報に下記が追記されました。
<その他の注意 臨床使用に基づく情報>
外国で実施された疫学研究において、オメガ-3脂肪酸エチル4g/日の用量で、心房細動又は心房粗動リスクの増加を示唆する報告がある。
③エストラーナテープ(エストラジオール)
0.09mg製剤及び0.18mg製剤の開封後の期限が従来の「12日」から「30日」に延長変更されました。安定性試験(開封試験)により開封後30 日間の安定性が確認されたためとなります。
0.09mg 製剤及び 0.18mg 製剤を使用する場合、未使用分は本剤が入っていた袋に戻し、開口部を 2回折り曲げて保管し、開封後 30日以内に貼付するように指示すること。
④ビンゼレックス皮下注(ビメキズマブ)
乾癬に使用されるビンゼレックス皮下注が4 週間隔投与の場合にのみ在宅自己注射の保険適用が認められました。
⑤ゾコーバ(エンシトレルビル)【生殖能を有する者】
生殖能を有する者に記載されている避妊が必要な期間が従来では「本剤投与中及び最終投与後一定期間」といった期間の目安が不明瞭だった記載が、下記のように具体的な期間が明記されました。
<生殖能を有する者>
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
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