2020年2月分 DSUのまとめ

2020年2月分 DSUのまとめ

2020年2月分のDSUのなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。

今回はレボドパ含有製剤のドパミン調節障害症候群についての改訂やパルモディアの腎障害の禁忌改訂が重要なところかと思います。

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① レボドパ含有製剤【重要な基本的注意】

「重要な基本的注意」にレボドパを必要量を超えて求める「ドパミン調節障害症候群」についての記載が追記となりました。

今後は従来の「衝動制御障害」に加えて、説明する必要があります。この薬を治療に必要な量を超えて欲しくなる症状が出る場合は受診するよう説明する対応となるかと思います。

説明の際は、患者向医薬品ガイドの該当部分を切って使うのもよいかと思います。なお、現時点ではメネシットの患者向医薬品ガイドは未改訂のようですがスタレボはすでに改訂されてました。

<重要な基本的注意>
レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されている。

また、レボドパを投与された患者において、衝動制御障害に加えてレボドパを必要量を超えて求めるドパミン調節障害症候群が報告されている。患者及び家族等にこれらの症状について説明し、これらの症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

②オルメテック(オルメサルタンメドキソミル)【重大な副作用】

「重大な副作用」に間質性肺疾患が追記となりました。

<重大な副作用>
間質性肺疾患(頻度不明):
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

③パルモディア(ペマフィブラート)【禁忌】

昨年末にフェノフィブラートで改訂となった内容と同様の改訂となります。

腎障害の禁忌項目が改訂となり、従来の「中等度以上の腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が 2.5mg/dL 以上)」から「血清クレアチニン値が 2.5mg/dL 以上又はクレアチニンクリアランスが 40mL/min 未満の腎機能障害のある患者」に変更となり、クレアチニンクリアランスの具体的な値が明記されました。

従来の「中等度以上の腎機能障害」では少なくともクレアチニンクリアランスが50を切ってた場合は疑義照会対象と考えられましたが、今回の改訂で40と明記されるようになったため、実際には禁忌がやや緩和されたと捉えられます。

④テオフィリン製剤【用法及び用量に関連する使用上の注意】

従来添付文書に記載されていた5歳以下でのテオフィリン1回投与量の目安が削除となりました。

これは最新のガイドライン2017では、「小児喘息の長期管理に関する薬物療法プラン(5歳以下)」からテオフィリン徐放製剤が削除されたことから改訂されました。

また、慎重投与の小児の項目に「学会のガイドライン等の最新の情報を参考にする」旨が追記されました。

ガイドライン2017「長期管理に関する薬物療法」では、「テオフィリン使用中の痙攣は5歳以下での発症が多い」こと、および「特に低年齢では安易なテオフィリン徐放製剤の使用を避けて、他の長期管理薬による治療を優先すべきである」と記載されているようです。

⑤トルツ皮下注【取扱い上の注意】

室温で保存する場合の保存条件について、本剤の安定性試験成績に基づいて追記されました。

<取扱い上の注意>
室温で保存する場合は 30℃を超えない場所で保存し、5 日以内に使用すること。

DSU等の解説
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