効能追加情報【2019年1月分】

効能追加情報【2019年1月分】

今回は2019年1月分(一部は前年末含む)の効能追加情報のなかから、薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。

特にビソノテープの 「頻脈性心房細動」の効能追加は把握しておいたほうがよいかと思います。

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①ビソノテープ( ビソプロロールテープ剤 )

「頻脈性心房細動」の効能が追加されました。

また、これに伴いより細やかな用量調節を可能とされるように2mgの規格も追加となりました。

ただし、ビソノテープ2mgの効能は「頻脈性心房細動」のみであるため、「本態性高血圧症」で処方された場合は疑義照会対象となります。

<本態性高血圧症(軽症~中等症)>
通常、成人にはビソプロロールとして 8mg を 1 日 1 回、胸部、上腕部又は背部のいずれかに貼付し、貼付後24 時間ごとに貼りかえる。

なお、年齢、症状により 1 日 1 回 4mg から投与を開始し、1 日最大投与量は 8mg とする。

<頻脈性心房細動通常>
成人にはビソプロロールとして 1 日 1 回 4mgから投与開始し、効果が不十分な場合には 1 日 1 回8mg に増量する。
本剤は胸部、上腕部又は背部のいずれかに貼付し、貼付後 24 時間ごとに貼りかえる。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1 日最大投与量は 8mg とする。

②スーグラ(イプラグリフロジン)

「1型糖尿病」の効能が追加されました。

SGLT2阻害薬のなかで1型糖尿病の効能は初めてとなります。
なお、インスリン製剤との併用が必要とされています。

また、併用にあたっては低血糖リスクを軽減するためにインスリン製剤の減量を検討することとされ、臨床試験ではインスリン製剤の 1 日投与量は15%減量することが推奨されたという内容も追記されました。

<1型糖尿病>
インスリン製剤との併用において、通常、成人には イプラグリフロジンとして50mgを 1 日 1 回朝食前 又は朝食後に経口投与する。

なお、効果不十分な 場合には、経過を十分に観察しながら100mg 1 日 1 回まで増量することができる。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
本剤とインスリン製剤の併用にあたっては、低血糖リスクを軽減するためにインスリン製剤の減量を検討すること。

ただし、過度な減量はケトアシドーシスのリスクを高めるので注意すること。なお、臨床試験では、インスリン製剤の 1 日投与量は15%減量することが推奨された。

③ビムパット(ラコサミド)

4歳以上の小児てんかん患者の部分発作に対する併用療法及び単剤療法に係る新用量が追加となりました。

また、これに伴いドライシロップの剤形が追加となりました。

<小児>
通常、4歳以上の小児にはラコサミドとして1日2mg/kgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kgずつ増量し、維持用量を体重30kg未満の小児には1日6mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日4mg/kgとする。

いずれも1日2回に分けて経口投与する。
なお、症状により体重30kg未満の小児には1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日8mg/㎏を超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kg以下ずつ行うこと。

ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いる。

④プラルエント皮下注射ペン(アリロクマブ)

従来の効能は、家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症で心血管イベントの発現リスクが高く、「HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る」(HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用)でしたが、効能追加により心血管イベントの発現リスクが高く、「HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない患者」にも使えるようになりました。

用法・用量は、従来の効能とは「1回投与量」、「投与間隔」が異なるため注意が必要です。

【従来の効能】<HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な場合>
通常、成人にはアリロクマブ(遺伝子組換え)として75mgを2週に1回皮下投与する。
効果不十分な場合には150mgを2週に1回投与に増量できる。

【今回追加の効能】〈HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない場合〉
通常、成人にはアリロクマブ(遺伝子組換え)として150mgを4週に1回皮下投与する。
効果不十分な場合には150mgを2週に1回投与に増量できる。

DSU等の解説
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