今回はメラトニン受容体アゴニストであるロゼレム(ラメルテオン)の服薬指導についてまとめました。プロラクチン上昇に伴う月経異常、乳汁漏出などの説明が必要な点が他の睡眠薬と異なる点です。
ロゼレムの概要
服薬指導難度
効能
不眠症における入眠困難の改善
用法・用量
1回8mgを就寝前に経口投与する。
名前の由来
「健やかな眠りを取り戻しばら色の夢を見ましょう」との願いをこめてRose REMから名づけられています。
ロゼレムの服薬指導で確認すること
①併用薬にフルボキサミンがないかどうか(併用禁忌)
フルボキサミンの併用でラメルテオンのCmax及びAUCは未変化体でそれぞれ約2,700及び8,200%増加します。また、他科受診の際は併用を伝えることを説明します。
ロゼレムの服薬指導で伝えること
①食事と同時、食直後の服用は避けること(用法及び用量に関連する使用上の注意)
食後投与では空腹時投与に比べ未変化体のCmaxは16%低下します(薬物動態)
変化率はそれほど大ききないですが添付文書に従い食事と同時、食直後の服用は避けることを説明します。
②就寝の直前に服用すること・服用後の作業禁止
就寝の直前に服用させること。また、服用し就寝後、睡眠途中に一時的に起床して仕事等をする可能性があるときには服用させないこと(用法及び用量に関連する使用上の注意)
③運転など避けること
本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること(重要な基本的注意)
④プロラクチン上昇の副作用
本剤の投与により、プロラクチン上昇があらわれることがあるので月経異常、乳汁漏出又は性欲減退等が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと(重要な基本的注意)
ロゼレムの服薬指導の薬歴例
S)不眠
O)併用なし(フルボキサミン禁忌)
A)
食直後の服用や服用後の作業は避け、必ず寝る直前に服用指示。
眠気や注意力低下がでることあり運転など避けるよう指示。
月経異常や乳汁漏れる際はすぐ受診指示。他科受診時には伝えるよう指示。
P)効果確認
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