2020年8月分のDSUのなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。
今回はそれほど重要なものはありませんが、デカドロンの相互作用については認識しておいたほうがよいかと思います。
①リンデロン点眼・点耳・点鼻液 0.1%又は点眼・点鼻用リンデロン A 液【重要な基本的注意】
「重要な基本的注意」にクッシング症候群を含む全身性の作用の発現に関連する注意が追記となりました。
国内でリンデロン点眼・点耳・点鼻液 、点眼・点鼻用リンデロン A 液との因果関係が否定できない「クッシング症候群」関連事象の報告が集積されたことから追記となっています。
<重要な基本的注意>
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが,本剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群,クッシング様症状,副腎皮質機能抑制,小児の成長遅延,骨密度の低下,白内障,緑内障,中心性漿液性網脈絡膜症を含む)が発現する可能性がある。
特に長期間,大量投与の場合には定期的に検査を行い,全身性の作用が認められた場合には適切な処置を行うこと。
②デカドロン錠(デキサメタゾン)【併用禁忌】
併用禁忌に下記の薬剤が追記となりました。なお、相手薬側ではすでに併用禁忌となっています。
デカドロンはプレドニンやリンデロンと比べて、併用禁忌の薬剤が多いということは認識しておいたほうがよいかと思います。デカドロンのCYP3A誘導作用により併用禁忌となっています。
HIVの薬剤だけでなく、一部のC型肝炎の薬剤も併用禁忌となります。
<HIV>
エジュラント(リルピビリン)
オデフシィ(リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン)
コムプレラ(リルピビリン・テノホビル ジソプロキシル・エムトリシタビン)
ジャルカ(リルピビリン・ドルテグラビル)
<C型慢性肝炎>
ダクルインザ(ダクラタスビル)
スンベプラ(アスナプレビル)
③トラゼンタ【重要な基本的注意削除】
従来、「重要な基本的注意」に記載されていた「本剤とインスリン製剤との併用についての有効性及び安全性は検討されていない」が削除となりました。
トラゼンタ錠とインスリン製剤との併用療法試験が終了し、その試験結果を踏まえての記載削除となっています。
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