今回は2017年9月の効能追加情報のなかから、薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。
今回はパリエットの「プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な逆流性食道炎の維持療法において、1回10mgを1日2回経口投与することができるようになったこと」が主な内容かと思います。
①パリエット錠(ラベプラゾール)【用法・用量追加】
パリエット錠の5mg、錠10mgについて、プロトンポンプ阻害剤抵抗性逆流性食道炎(プロトンポンプ阻害剤の1日1回投与による従来の治療で効果不十分な逆流性食道炎)に対する維持療法に関して、ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg 1日2回投与の用法・用量が追加となりました。
今回の承認により、プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な場合においては、治療だけでなく、維持療法においても1回10mgの1日2回投与が可能となりました。
<治療>
逆流性食道炎の治療においては、通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして 1 回10mg を 1 日 1 回経口投与するが、病状により 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与することができる。なお、通常、8 週間までの投与とする。また、プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な場合、1 回 10mg 又は 1 回 20mg を 1 日 2 回、さらに 8 週間経口投与することができる。
ただし、1 回 20mg 1 日 2 回投与は重度の粘膜傷害を有する場合に限る。
<維持療法>
再発 ・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして 1 回 10mg を 1 日 1 回経口投与する。また、プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な逆流性食道炎の維持療法においては、1 回 10mg を 1 日2 回経口投与することができる。
②レミッチカプセル(ナルフラフィン)【効能追加】
「腹膜透析患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能が追加となりました。
従来では、透析患者に使用する場合は「血液透析」のみの効能でしたが、「腹膜透析」にも使用できるようになりました。
③レバチオ【小児の効能追加】
肺動脈性肺高血圧症の治療剤であるレバチオに小児に対する効能が追加となりました。
また、これに伴い新剤形となる「レバチオ懸濁用ドライシロップ900mg」、「同ODフィルム20mg」も発売となります。
<レバチオ錠・レバチオODフィルム>
成人:通常、シルデナフィルとして1回20mgを1日3回経口投与する。
1歳以上の小児:体重20kg超の場合:通常、シルデナフィルとして1回20mgを1日3回経口投与する。<レバチオ懸濁用ドライシロップ>
成人:通常、シルデナフィルとして1回20mgを1日3回経口投与する。1歳以上の小児
体重8kg以上20kg以下の場合:通常、シルデナフィルとして1回10mgを1日3回経口投与する。
体重20kg超の場合:通常、シルデナフィルとして1回20mgを1日3回経口投与する。
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