今回は2016年9月分の効能追加情報のなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。
エビリファイやヴィキラックスなど比較的メジャーな薬が効能追加となっています。
なお、スピリーバレスピマットとイナビルの効能追加は下記の記事をご参照ください。
①エビリファイ(アリピプラゾール)【効能追加による規格追加】
効能に「小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性」が追加となりました。原則として6歳以上18歳未満の患者に使用することと記載されています。
また、開始用量が1日1mgのため、エビリファイ錠1mgの規格が新たに発売されますが、OD錠はこの規格の販売がないようなので開始用量投与時は普通錠かもしくは内用液や散を使用する必要があります。
通常、アリピプラゾールとして1日1mgを開始用量、 1日1~15 mgを維持用量とし、1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、増量幅は1日量として最大3mgとし1日量は15mgを超えないこと。
②ヒュミラ皮下注(アダリムマブ)
「非感染性の中間部,後部又は汎ぶどう膜炎」の効能が追加となりました。
ヒュミラは現在、関節リウマチ、尋常性乾癬、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、腸管型ベーチェット病、クローン病、潰瘍性大腸炎といった非常に多くの効能を持ちますが今回の効能追加で眼科領域で使用される機会もでてくることになります。
③コルヒチン
家族性地中海熱の効能が追加となりました。
通常、成人にはコルヒチンとして1日0.5mgを1回又は2回に分けて経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最大投与量は1.5mgまでとする。
通常、小児にはコルヒチンとして1日0.01~0.02mg/kgを1回又は2回に分けて経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最大投与量は0.03mg/kgまでとし、かつ成人の1日最大投与量を超えないこととする。
家族性地中海熱とは
家族性地中海熱(Familial Mediterranean fever:FMF)は発作性におこる発熱と腹部、胸部の疼痛や関節の腫れなどの症状が繰り返される遺伝性の病気です。
この病気は地中海沿岸域の人々や中近東に多い疾患ですが、日本でも調査でおよそ500人の患者がいると推定されています。
④ヴィキラックス配合錠(オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)
「セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善」の効能が追加となりました。
従来の効能である「セログループ1(ジェノタイプ1)」と異なりリバビリンとの併用が必要でありまた、投与期間も16週と長くなっています。
リバビリンとの併用において,通常,成人には1日1回2錠(オムビタスビルとして25mg,パリタプレビルとして150mg及びリトナビルとして100mg)を食後に経口投与し,投与期間は16週間とする。
⑤レベトール(リバビリン)
「オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤との併用によるセログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善」の効能が追加となりました。
前述のヴィキラックス配合錠と併せて効能追加となっています。
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