新薬承認+効能追加情報【2018年夏】

新薬承認+効能追加情報【2018年夏】
今回は2018年夏の「新薬承認」及び「効能追加情報」をまとめました。

新薬に関しては「周期投与」と「連続投与」の 2 通りの投与方法が選択できるエストロゲン・プロゲスチン配合剤であるジェミーナ配合錠や「先天性トキソプラズマ症の発症抑制」を効能するスピラマイシン錠が承認されています。

効能追加に関してはトレリーフ錠の「レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム」の効能追加やフェントステープの0.5mgの規格追加は把握しておいたほうがよいかと思います。

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①ダフクリア錠(フィダキソマイシン)【新薬】

クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)を効能とする18 員環のマクロライド骨格を持つ新しいクラスの抗菌薬です。

細菌の RNA ポリメラーゼ阻害作用を示しますが、抗菌スペクトルは狭域で、C. difficile に対し殺菌的に作用し、ほとんどのグラム陰性菌に対しては抗菌活性を示さないとされています。

消化管吸収はほとんどないと考えられ腸管内で作用します。また、(in vitro)ですがC. difficile の芽胞形成 及び Toxin 産生を阻害する作用があります。

difficile を clear する意味を込めて命名されています。

②ジェミーナ配合錠(レボノルゲストレル/エチニルエストラジオール)【新薬】

「月経困難症」を効能とする日本で初めてレボノルゲストレル(LNG)を含有する超低用量エストロゲン・プロゲスチン(EE 0.02mg+LNG 0.09mg)配合剤です。

「周期投与」と「連続投与」の2通りの投与方法が選択可能なことが特徴となります。名称の由来は特にありません。

<用法及び用量>
下記のいずれかを選択する。

・1日1錠を毎日一定の時刻に21日間連続経口投与し、その後7日間休薬する。
以上28日間を1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期を開始し、以後同様に繰り返す。

・1日1錠を毎日一定の時刻に77日間連続経口投与し、その後7日間休薬する。
以上84日間を1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、85日目から次の周期を開始し、以後同様に繰り返す。

③スピラマイシン錠(スピラマイシン)【新薬】

「先天性トキソプラズマ症の発症抑制」を効能する抗トキソプラズマ活性を有する16員環のマクロライド系抗生物質です。

海外では、妊娠中にトキソプラズマに初感染した妊婦に本剤を投与すると、経胎盤的な胎児感染の頻度が低下することが示されており、トキソプラズマに初感染した妊婦に対し、海外の診療ガイドラインにおいて本剤が標準的治療薬として推奨されています。

なお、日本ではこれまではトキソプラズマに関して適応を有する薬剤はなく、アセチルスピラマイシン(スピラマイシン酢酸エステル)が適応外で使われてきました。

トキソプラズマについて

トキソプラズマに感染している肉を生や加熱不十分で食べること、土いじり、トキソプラズマに感染しているネコの糞に触れることなどでトキソプラズマ原虫が口から体内に入ることで感染します。

妊婦がトキソプラズマに初感染した場合、トキソプラズマが胎盤を介して胎児に感染し、流死産や児に重大な臨床症状(水頭症、視力障害など)が認められることがあります。

トキソプラズマ抗体検査を行うことで、トキソプラズマに対する免疫の有無を調べること可能とされています。トキソプラズマ抗体検査は、標準的な妊婦健診の検査項目ではありませんが、推奨している病院もあり、また、希望すれば多くの医療機関で受けることが可能です。

④トレリーフ錠25mg(ゾニザミド)【効能追加】

トレリーフ錠25mgの規格に「レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム(レボドパ含有製剤を使用してもパーキンソニズムが残存する場合)」の効能が追加となりました。

なお、従来の効能の「パーキンソン病」とは異なり用量は25mgのみであるため、今回の効能追加は25mgの規格のみで、トレリーフ錠50mgには効能追加されていないため注意が必要です。

<レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム>
通常、成人にゾニサミドとして、1 日 1 回 25mgを経口投与する。

<パーキンソン病>
通常、成人にゾニサミドとして、1 日 1 回 25mgを経口投与する。
なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off 現象) の改善には、1 日 1 回50mgを経口投与する。

⑤ゼルヤンツ(トファシチニブ)【効能追加】

「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能が追加となりました。

これに伴い、警告に下記が記載されました。

<警告>
潰瘍性大腸炎では、本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の既存治療薬(ステロイド、免疫抑制剤又は生物製剤)の使用を十分勘案すること。

また、本剤についての十分な知識と潰瘍性大腸炎治療の経験を持つ医師が使用すること。

⑥フェントステープ(フェンタニル)【規格追加】

0.5mgの規格が追加となり、用量を0.5mg刻みで調整できるようになりました。

これに伴い、添付文書上の「増量」の項目の増量幅や他のオピオイドからの切り替える用量が変更となっているため、古い添付文書を見ていると誤った対応をしてしまう可能性があり注意が必要です。

なお、今回の規格追加によりフェントステープの規格は、0.5mg、1mg、2mg、4mg、6mg、8mgの6種類となります。

⑦イムラン・アザニン錠(アザチオプリン)【公知申請】

「自己免疫性肝炎」の効能が公知申請品目となりました。これにより薬事承認上は適応外であっても保険適用の対象となります。

<追加又は変更予定の用法・用量>
通常、成人及び小児には、1日量としてアザチオプリン1~2mg/kg相当量(通常、成人には50~100mg)を経口投与する。

なお、これらの医薬品を使用する際には、保険適用後承認されるまでの間は公知申請への妥当性に係る報告書の内容をよく読み、適正に使用するよう注意喚起されているため、該当する処方がでたら監査の際に報告書を一読したほうがよいかと思います。

薬事・食品衛生審議会において公知申請に係る事前評価が終了し、薬事承認上は適応外であっても保険適用の対象となる医薬品 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
医薬品・医療機器・再生医療等製品の承認審査・安全対策・健康被害救済の3つの業務を行う組織。
新薬 DSU等の解説
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