
2026 年7月分のDSUのなかから薬局薬剤師に関係がありそうな薬剤を抜粋してまとめました。
今回はタブネオスのブルーレターの内容や炭酸リチウム製剤の妊娠禁忌削除、コルヒチンの用量改訂などが主な内容となっています。
①タブネオスカプセル(アバコパン)【警告・重要な基本的注意】
肝機能障害はもともと「重大な副作用」に記載はされていましたが、タブネオスを服用した患者で胆管消失症候群を含む重篤な肝機能障害が発現した症例が報告され、死亡に至った症例が国内で20例報告されていることからブルーレターが発出され「警告」、「重要な基本的注意」に注意事項が記載されました。
タブネオスは顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症が効能の薬剤であり、調剤する機会は少ないですがブルーレターが出たことは認識しておいたほうがよいかと思います。
<警告>
胆管消失症候群を含む重篤な肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されているので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤投与中に重篤な肝機能障害がみられた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
<重要な基本的注意>
肝機能障害があらわれることがあるので、以下の点について十分注意すること。多くの場合、本剤の投与開始後3ヵ月以内に発現している。
本剤の投与開始前、投与開始後3ヵ月間は少なくとも2週間に1回、その後の3ヵ月間は少なくとも4週間に1回、その後も投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤投与中に基準値上限の3倍を超えるALT又はASTの上昇が認められた場合には、本剤の投与を中断し、速やかに患者の状態を評価すること。
また、以下に該当する場合は本剤の投与を中止すること。
・ALT又はASTが基準値上限の8倍を超える場合
・ALT又はASTが基準値上限の5倍を超える状態が2週間を超えて持続した場合
・総ビリルビンが基準値上限の2倍を超える場合
・ALPが基準値上限の2倍以上の場合
・黄疸やそう痒等の肝機能障害の徴候又は症状が認められる場合なお、胆管消失症候群が疑われる場合には、速やかに本剤の投与を中止すること。
②炭酸リチウム製剤【禁忌削除】
妊娠禁忌が削除され、「治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと」といった注意喚起に変更となりました。
禁忌削除となったものの下記のように注意事項も多いため、薬剤師としては妊娠可能な年齢に処方された場合の初回投薬時には従来通り、現在妊娠していないことの確認、今後妊娠を予定する場合は事前に医師に相談することの説明は引続き行うほうがよいかと思います。
<特定の背景を有する患者に関する注意 生殖能を有する者>
妊娠する可能性のある女性に使用する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明し、本剤の使用が適切であるか慎重に判断すること。なお、本剤と先天異常リスクの用量反応関係は明らかではない。
<特定の背景を有する患者に関する注意 妊婦>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。動物実験(ラット・マウス)で催奇形作用が、またヒトで心奇形の発現が報告されている。妊婦、胎児及び新生児の適切な周産期管理が実施可能な医療施設と連携し、双極症治療の知識及び経験を有し、以下の本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師の下で、本剤の投与が適切と判断される患者のみに使用すること。
・ 妊娠により血清リチウム濃度が変化し治療効果に影響がみられる可能性があるため、妊婦に対し本剤を投与する場合には、血清リチウム濃度を頻回に測定し患者の状態等に十分注意すること。妊娠末期では、分娩直前に血清リチウム濃度の異常上昇を起こすことがある。
・ 本剤を投与した妊婦から出生した新生児において、新生児薬物離脱症候群やリチウム中毒があらわれることがある。
③テオドール、テオフィリン徐放錠「サワイ、ツルハラ」【薬剤調整時の注意】
以前、ユニコン、テオフィリン徐放 U 錠「トーワ」でも同様の改訂がありましたが、こちらにも「薬剤調整時の注意」に分割・粉砕しない旨の注意喚起が記載されました。
今後、割線を削除した形状に変更予定となるのかと思いますがそれまでは「割線があるが分割できない錠剤」であることを認識しておく必要があります。
<適用上の注意 薬剤調製時の注意>
本剤を分割・粉砕しないこと。1錠とその1/2錠で溶出挙動の同等性は示されていない
④コルヒチン【用法用量】
十年以上前から指摘されていた高用量与量の危険性が、これまで何回かにわたり注意喚起されてきて、ついに正式に用法が改訂されました。
「1 日 3 ~ 4 mgを 6 ~ 8 回に分割経口投与」から下記に変更となります。
<用法及び用量 痛風発作の緩解>
通常、成人にはコルヒチンとして 1 回 0.5 ~ 1.0mg を 1 日1 回又は 2 回経口投与する。
ただし、1 日の総投与量は 1.5mg を超えないこと
⑤オーグメンチン配合錠【取扱い上の注意】
「取扱い上の注意」のアルミ袋開封後の期限が1 ヵ月から30日に変更となりました。
⑥l-ケフレックス顆粒(セファレキシン)【用法及び用量に関連する注意】
「1g(力価)」を「製剤量 1 包(1g)」と誤認しかけたとの問い合わせが集積し、誤処方を防止するため「用法及び用量に関連する注意」に表が追記されました。

⑦アリピプラゾール「トーワ」【効能追加】
「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)」の効能が追加となりました。
今までは先発品と効能がそろっていなかったため使いにくさがありましたが、これにより先発品と効能が揃いました。


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